トイレットペーパーのお話し 2020年3月
▶新型コロナウイルス感染症の流行により「トイレットペーパー」がなくなるという、
デマが流れてしまいました。
そこで、今回は「トイレットペーパー」のお話しをさせて頂こうと思います。
▶まず、デマの始まりは、マスクと紙が同じ原料を使っているので、
マスクの生産に原料を多くとられ、「トイレットペーパー」が生産できなくなるとのことでした。
普段、紙に携わらせて頂いている身としましては、全くトンチンカンな情報でした。
▶それぞれの原料を確認しますと、
マスクは石油からつくられる化学繊維(ポリプロピレン、ポリエチレン)が主原料です。
紙は木材からつくられる植物繊維(パルプ)が主原料です。
化学繊維は、ポリエステル、ナイロンがお仲間です。
植物繊維は、綿(コットン)、麻(リネン)がお仲間です。
マスクが植物繊維からつくられていると思われたのか、
紙が化学繊維からつくられていると思われたのか、
理解に苦しみますが、全くの別物であることがお分かりになると思います。
▶次に話題となったのが、中国で「トイレットペーパー」が生産されなくなり、
足りなくなるとのことでした。
みなさんは普段つかっている「トイレットペーパー」の製造元を
気にされたことはありますか?
ご自宅や会社にある「トイレットペーパー」を確認してみてください。
きっと日本産のはずです。
なぜなら、国内の製紙メーカーのシェアでほぼ100%だからです。
つまり、「トイレットペーパー」は日本国内の生産でまかなうことができています。
▶今回のデマで問題が浮き彫りになったのは、製紙メーカーの倉庫に在庫が潤沢にあるのに、
スーパーや薬局の店頭に「トイレットペーパー」が並ばないことです。
これは、トラック輸送の問題であり、急な増車や増員が難しいことに起因しています。
トラックはあるのに運転手がいない、運転手はいるのにトラックがない。
弊社も現在トラックを注文しておりますが、昨年12月にオーダーして納車予定が
半年待ちの7月です。
中古での購入も検討したのですが、希望のサイズがなかなか見つからない。
運転手も募集しておりますが、こちらもなかなか集まらない。
運びたくても、運べない。
このままでは、いつか、物流がとまる日が来るのではないかとドキドキしております。
▶ちなみにデマの発端は、善意からの呼びかけだそうです。
良かれと思って情報発信しているので、情報が真実味をおびてしまうそうです。
また、スーパーや薬局では出来る限り在庫をもたない仕組みになっており、
1、2割の方が買い占めてしまうと、すぐ在庫切れをおこしてしまい、
前述のトラック輸送の問題が起こってしまう構造です。
▶マンモスエコロジーでは回収させて頂いた「雑誌古紙」を「トイレットペーパー」の原料として
リサイクルしております。
古紙のことでお困りでしたら、お気軽にリサイクルのプロ、マンモスエコロジーにお問い合わせください!